『週刊フライデー』が「安倍官邸がNHKを“土下座”させた一部始終」とする記事を2014-7-11号に掲載。 7月3日に放送された『クローズアップ現代』での放送内容に安倍官邸がクレームをつけてNHKが謝罪したという内容である。 スタジオでキャスターの国谷裕子氏と政治部記者の原聖樹氏が菅義偉氏に質問した。 安倍政権官邸としては、政府の完全御用番組を制作させたつもりだったのだろう。 しかし、現場に、それに抗う空気がまだ残っていたということだろう。 解説委員の島田敏男氏やニュースウォッチ9の大越健介氏が担当してい

『週刊フライデー』が「安倍官邸がNHKを“土下座”させた一部始終」とする記事を2014-7-11号に掲載。
7月3日に放送された『クローズアップ現代』での放送内容に安倍官邸がクレームをつけてNHKが謝罪したという内容である。
スタジオでキャスターの国谷裕子氏と政治部記者の原聖樹氏が菅義偉氏に質問した。
安倍政権官邸としては、政府の完全御用番組を制作させたつもりだったのだろう。
しかし、現場に、それに抗う空気がまだ残っていたということだろう。
解説委員の島田敏男氏やニュースウォッチ9の大越健介氏が担当していれば、完全御用番組にしたと思われるが、クローズアップ現代は、標準的な、常識の線に沿う番組編成を行った。
これに菅義偉氏が激怒したということなのだろう。
ここで茂木健一郎氏「国谷裕子さん、ガンバレ! 応援しています!」
三宅雪子氏「被害者(NHK)とされる側は、被害(恫喝)を受けていないとあくまでも言い張るだろうから、この件は、これ以上進展しようがないと思われる。今後の国谷キャスターの報道姿勢を見て判断するしかない。いずれにしても、国谷キャスターにはどんな圧力にも屈しないで頑張って頂きたい。」
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とはいうものの、右翼政府と良心的民主派が対立しても、それは対立のままだろう。
アメリカの要求を変更させるための手段はあるのか。
要求変更させることができる勢力はどこにいるのか。

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激怒する人が多くて、困ったものです

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FRAIDAYは、「『他国の戦争に巻き込まれるのでは』『憲法の解釈を簡単に変えていいのか』 官房長官が相手でも物怖じしないしない国谷氏の姿勢はさすがだった」と評している。
「だが、直後に異変は起こった。秘書官がNHKにクレームをつけたという。」「そして、数時間後再び官邸サイドからNHK上層部に、『君たちは現場のコントロールもできないのか』と抗議が入ったという。局上層部は『クロ現』制作部署に対して『誰が中心となってこんな番組作りをしたのか』『誰が国谷に「こんな質問をしろ」と指示を出したのか」という。『犯人捜し』まで行ったというのだ。」
貴重な報道である。官邸は、NHKに「君たちは現場のコントロールもできないのか」と不満をぶつけてよいと思っているのだ。NHK経営陣は、毅然とこれに抗議して現場の良心的職員を守ろうという気概はカケラもない。右往左往するばかり。いや、官邸の意を酌んで現場を締め上げているのかも知れない。

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週刊誌報道「事実と違う」=菅長官
時事通信 7月11日(金)12時3分配信
 菅義偉官房長官は11日午前の記者会見で、自身が3日に出演した集団的自衛権の行使容認をめぐるNHKの番組収録で、キャスターが事前の打ち合わせと異なる質問を繰り返したため首相官邸側がクレームを付けたとする週刊誌報道について「事実と全く違う。ひどい記事だ」と批判した。
 問題となったのは11日発売の写真週刊誌「フライデー」。菅長官は同誌編集部や発行元の講談社に抗議するかどうかについて「効果があるかを含めて考えたい」と述べた。 
 
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クローズアップ現代、今夜ようやく菅官房長官を呼んで集団的自衛権を取り上げ、国谷キャスターが意地を見せた。「集団的自衛権の発動で他国を攻撃した場合、それは他国に対する先制攻撃になるのでは?」「ありえません」「しかし」と食い下がる国谷さんを遮ってごまかす菅は、明らかに慌てていた。〔20:14 – 2014年7月3日 〕 
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FRIDAY7月25号 P18、19 書き起こし
『クローズアップ現代』で集団自衛権について突っ込まれた菅官房長官が激怒
籾井会長が駆け付け、NHK上層部は右往左往…
国谷キャスターは涙した…
安倍官邸がNHKを〝土下座〟させた一部始終
 「政府が『右』と言っているものを、『左』と言うわけにはいかない」
 今年1月、安倍政権のゴリ押しでNHKの会長に就任した籾井勝人氏(71)が、就任会見で力強くこう発言したことを覚えているだろうか。あれから半年、会長の言葉通り、NHKは政府の意向に逆らえない放送局になり下がったようだ。7月3日に生放送された『クローズアップ現代』について、安倍官邸がNHKに猛抗議し、上層部が右往左往しているというのだ。
 この日の『クロ現』は、菅義偉官房長官(65)をスタジオに招き、「日朝協議」と「集団的自衛権の行使容認」について詳しく聞くというものだった。官房長官がNHKにやって来る――局には緊張感が漂っていたという。
 「菅さんは秘書官を数人引き連れて、局の貴賓室に入りました。籾井会長も貴賓室を訪れ『今日はよろしくお願いします』と菅さんに頭を下げていました。その日の副調整室には理事がスタンバイ。どちらも普段は考えられないことです」(NHK関係者)
 放送開始から7分ほどは日朝協議の話題。そして集団的自衛権に話が移る。政治部の原聖樹記者が、菅氏に集団的自衛権の概念などを尋ね、菅氏が答える。キャスターの国谷裕子氏(57)がさらに突っ込む、という流れで番組は進んだ。
 「他国の戦争に巻き込まれるのでは」
 「憲法の解釈を簡単に変えていいのか」
 官房長官が相手でも物怖じしない国谷氏の姿勢は、さすがだった。
 番組は滞りなく終了した。だが、直後に異変は起こった。近くに待機していた秘書官が内容にクレームをつけたというのだ。前出・NHK関係者が明かす。
 「『いったいどうなっているんだ』とつっかかったそうです。官邸には事前に『こんなことを聞きます』と伝えていたのですが、彼らが思っていたより国谷さんの質問が鋭かったうえ、国谷さんが菅さんの発言をさえぎって『しかしですね』『本当にそうでしょうか』と食い下がったことが気に食わなかったとか。局のお偉方も平身低頭になり、その後、籾井会長が菅さんに詫びを入れたと聞いています」
 その数時間後、再び官邸サイドからNHK上層部に「君たちは現場のコントロールもできないのか」と抗議が入ったという。局上層部は『クロ現』制作部署に対して「誰が中心となってこんな番組作りをしたのか」「誰が国谷に『こんな質問をしろ』と指示を出したのか」という“犯人捜し”まで行ったというのだ。
「私が悪かったのかな」
 さらに、別のNHK関係者か
らは驚きの証言が飛び出す。
 「放送が終わった後、国谷さんや番組スタッフは居室(控え室)に戻るのですが、この日、国谷さんは居室に戻ると人目もはばからずに涙を流したのです」
 国谷キャスターは、ただただ、
 「すみません」
 というばかり。本人は涙のワケを語らなかったが、理由は明白だった。
 「官房長官がゲストに来るうえ、集団的自衛権という、扱いが難しいテーマだということで、国谷さんは前日からスタッフと綿密な打ち合わせをしていました。そのうえで、『この内容なら大丈夫。視聴者の疑問も代弁できるし、官邸を刺激することもないだろう』と確認していたのです。ところが、結果的に官邸を怒らせることになった。責任感の強い国谷さんは、『私が悪かったのかな』とショックを受けたのでしょう」(同)
 本誌は『クロ現』を録画で観直したが、国谷キャスターに非礼な言動はなかった。この程度のことにいちいちイチャモンをつける官邸にも呆れるが、パニックになってあわてふためくNHKも情けない。公共放送失格ではないか(NHK広報局は本誌取材に対して「ご指摘のような事実はありません。NHKは放送法の公平・公正、不偏不党などの原則に基づいて放送しております」と回答)。
 メディア論が専門の上智大学・碓井広樹義教授は「籾井氏が会長に就任して以降のNHKの報道姿勢には、疑問を持たざるをえない」と指摘する。
 「集団的自衛権の行使を認める閣議決定がなされた7月1日、『ニュースウォッチ9』で大越健介キャスターが『集団的自衛権というカードを持つことで、日本への脅威を抑止するという性格が強まる』と結論づけましたが、課題や問題点に言及しないでいいのか、と疑問に思いました。『クロ現』の一件が事実なら、NHKは政府の広報機関化しているのでは、と心配になります」
 一方、NHKのコールセンターには、この放送を観た視聴者から「聞いてほしいことを聞いてくれた」「今後も期待している」との声が多数寄せられたという。どちらが正しいか、国民はよく知っているのだ。
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国谷キャスターを泣かせたとは
アカンではないか
 
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国谷裕子「これまで世界の多くの戦争が、自衛の名の下に行われてきたのも事実です」0:07:02、
「重大な解釈の変更であるにもかかわらず、閣議決定に至るまでの過程で、国民的な理解、そして議論が深まっていないという声が、多く聞かれます」0:07:27(7月3日「クローズアップ現代」)
「本当に歯止めがかけられるのか、ということを多くの人が心配していると思うんですけれども」0:22:40
 これ以外にも国谷さんは鋭い質問をされているが、菅官房長官は「3要件」の曖昧模糊とした言辞を目くらましに使って逃げている。http://bit.ly/1y1x7n3
国谷さんは、菅官房長官が「3要件」の言葉を使って質問をはぐらかしても「ただ、」となおも食い下がり「もし第三国に武力行使することになった場合、第三国から見れば、日本からの先制攻撃を受けた、ということになるかと思うんですね」等の本質的な質問を臆せず投げ続けている。(0:24:41)
国谷裕子「戦争というのは、自国の論理だけでは説明し切れないし、どんな展開になるか判らないという、そういう危険を持った…」
菅官房長官「(相手の質問を遮りながら)いや、こちらから攻撃することはあり得ないです」
国谷「しかし…」
菅「そこは」
国谷「しかし…」
答えになってない、との意思表示。
国谷さんが菅官房長官に問いただしたのは、政府批判ではなく、政府の説明に存在する問題点の指摘であって、英公共放送BBCの番組に比べても、はるかにソフトな質問の仕方だと思う。
これがジャーナリストの行う「質問」だが、この程度の「質問」すら許容できずに、恫喝するのが現在の日本政府なのか。
木村正人「公共放送のNHKで女性記者15人が7月の異動に合わせて大量退職する見通し」http://bit.ly/1qFDUjS
「『安倍NHK人事』とは無関係か」「大量退職する見通しの女性記者15人は、NHKの『炭鉱のカナリア』なのか」 
 
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番組では、国谷キャスターが、「一内閣が解釈を変えるだけで、集団的自衛権を行使できるようにしていいのか、という疑問が国民の間にある」などと迫ったことが、お気に召さなかったようです。
国谷裕子キャスターは、リベラルなおじ様族には、かけがえのない”輝ける星”でした。
 その彼女が「涙した」とは……。本当に涙したかどうかは、分かりません。しかし、涙したとすれば、それは安倍官邸に対してというよりも、土下座せんばかりに平謝りのNHK首脳部の情けなさに対してではなかったでしょうか。
 生番組でのインタビューは、インタビュアーにとっては真剣勝負、いわば”言葉の決闘”でもあります。そして、良質の言論を守り抜くのは、首脳部の役割のはずです。それが、ひたすら平謝りとは……。涙も出ようというものです。