よく知らないのだが面白い話だという人がいるので採録
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米下院「在米中国大使館所在地は『劉暁波プラザ1番地』」
興味深い記事がNYTに掲載されています。
25日付けニューヨークタイムス記事から。
To: Chinese Embassy, United States; Address: No. 1 Liu Xiaobo Plaza
By DIDI KIRSTEN TATLOW JUNE 25, 2014 3:32 AM
A “complete farce” celebrating a convicted criminal, or a necessary reminder to China of its obligations to uphold international human rights standards?
Responses to the effort in the United States Congress to rename a section of the street that runs in front of the Chinese Embassy in Washington “Liu Xiaobo Plaza,” after the imprisoned Chinese Nobel Peace laureate, are gathering heat.
On Wednesday, a spokeswoman for the Chinese Ministry of Foreign Affairs, Hua Chunying, dismissed the congressional move as a “complete farce,” and restated the government’s position that Mr. Liu is a criminal who broke Chinese law and has been punished accordingly. Asked if China would retaliate by renaming the street in front of the United States Embassy in Beijing, she gave a big smile and asked, “Do you believe China should take the same action as the U.S.?”
http://sinosphere.blogs.nytimes.com/2014/06/25/to-chinese-embassy-united-states-address-no-1-liu-xiaobo-plaza/
うむ、「在米中国大使館所在地は『劉暁波プラザ1番地』」との見出しの興味深い記事であります。
記事によれば 米下院歳出委員会は24日、ワシントン市内にある在米中国大使館の前の通りを「劉暁波プラザ」("Liu Xiaobo Plaza")と改称する法案を可決したそうです。
劉暁波氏といえば中国の民主化運動家で2010年のノーベル平和賞受賞者です。
同年2月から「犯罪者」として入獄中です。
で、中国政府・外交部の華春瑩("Hua Chunying")報道官は25日の定例記者会見で米下院の動きを「茶番劇」("complete farce")などと猛反発しています。
うーん、これでもし下院本会議や上院も通過して法案が成立すれば、ワシントン市内の中国大使館の住所は『劉暁波プラザ1番地』になる見通しです。
ということはです、同大使館に届く郵便物にも全て「Liu Xiaobo(劉暁波)」の名が記されることになるのです。
それだけではない、同大使館から発送する郵便物にも"No. 1 Liu Xiaobo Plaza"、同大使館発行の書物にもあるいはウェブサイトにもことごとく、所在地欄には"No. 1 Liu Xiaobo Plaza"と明記しなければならなくなります。
法案を提出したウルフ議員(共和党)によれば、冷戦期の1980年代にも在米ソ連大使館前の通りが、反体制科学者サハロフ氏の名前に改称されたことがあるそうです、ウルフ氏は法案通過に自信があるのだとか。
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これは実に効果的な「嫌がらせ」ですね、正直大人げないです(苦笑)が中国当局がお怒りなのもまあごもっともです。
アメリカ議会からの人権軽視の中国政府に対する「挑発行為」そのものですね。
私は、アメリカ議会のある種伝統といいましょうか、こと「人権」に関する他国への厚かましいほどの越権行為は、本来あまり好きになれないのです、だってアメリカ国内の悲惨な「人権」状況を考えたら偉そうに他国を指導するなんて、多くの国では「アメリカよ、お前にだけは言われたくない」って反発を受けてしまうだけですもの。
しかしアメリカ議会のこの子供じみたやんちゃな実行力は、ちょっとばかりうらやましい気にもなりますですな。
だって日本国内では、慰安婦問題や集団的自衛権の問題で、それを議論するだけで、すぐに外国を不用意に刺激するな、国家レベルで挑発するな、という批判が一部メディアや論者からすぐに聴こえてくるのですが、もう耳タコなのであります。
日本は他国を小馬鹿にもしていないし、ましてや挑発などしていませんもの。
国際情勢の変化に対応して今まで議論を御座成りにしてきた外交・国防問題について、真摯に議論を始めただけでありますもの。
他国を小馬鹿にする、国家レベルで一国をターゲットに真に「挑発」するというのは、このアメリカ議会下院のように、「大使館前の通りの名称を中国当局が「犯罪者」扱いしている一番嫌がるだろうノーベル平和賞中国人受賞者の名前に変更しちゃおう」というやんちゃな法案を、本気で議会通過させるという、こういう挑戦的な大人げない行為を指すのです。
そういえば他国大使館前や世界各地に勝手に少女像を立てたりしてる大人げない国もありましたっけなあ。