患者さんなりに病気の理解があって治療についての考えもある場合
たとえば骨折であれば、これが最新の医学ですと
説明して了解も得られし、考えを訂正してももらえるわけだが
精神的な話になると
その人なりの理解とか常識とか経験に即応していかないといけない
説明してよく分かってもらえるかといえばそうでもないようで
極端な場合には
目の前にいる医師の説明よりも、ネットで読んだ文章の記憶を信頼しているようすだ
そもそもそのような理解全般が破壊されるという事情もあるし
独自な理解を貫徹する場合もあり、その貫徹の仕方もまた精神病的な感じではある
医学的な説明とは別に
何か民間医療みたいな理解をしていて
医学の説明を民間医療の言葉に翻訳して理解しているようなところもあるのかもしれない
そのような側面もまた精神科医療の特徴だと思うのだが
それにどのようにうまく対応して、患者さんの利益を最大にするかはなかなか難しい
難しく考えすぎる必要もないが
「正解」だからといって歓迎されるものでもないということだ
そこは数学とは違う