ディズニー アナと雪の女王 Let it go の it はフロイトの it(es)本能の解放

Let it Go 歌詞を調べると、例えば次のような紹介がある
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The snow glows white on the mountain tonight
Not a footprint to be seen.
A kingdom of isolation,
and it looks like I'm the Queen
The wind is howling like this swirling storm inside
Couldn't keep it in;
Heaven knows I tried
山では今夜 雪が白く輝き
足跡も残らない
隔たりの王国、
そして女王様はきっと私ね
風はうなる この内なる嵐のように
もう十分抑えてきたこと 神様は知ってるわ
Don't let them in,
don't let them see
Be the good girl you always have to be
Conceal, don't feel,
don't let them know
Well now they know
誰も入れてはだめ
誰にも見せてはだめ
いい子でいなくちゃだめなの 
隠さなくちゃ、感情さえも
気づかれてはだめ
でももう、彼らは知ってしまった
Let it go, let it go
Can't hold it back anymore
もういいの、ありのまま
これ以上我慢なんて出来ない
Let it go, let it go
Turn away and slam the door
I don't care
what they're going to say
Let the storm rage on.
The cold never bothered me anyway
もういいの、ありのまま
背を向けてドアを思いっきり閉めて
気にしないの 
彼らが何を言おうと
嵐よ吹き荒れなさい
とにかくもう気にしないの
It's funny how some distance
Makes everything seem small
And the fears that once controlled me
Can't get to me at all
笑っちゃうわね 少しの距離が
全てを小さく見せてくれるなんて
私を抑えていた恐怖も 
もう苦しめることはないの
It's time to see what I can do
To test the limits and break through
No right, no wrong, no rules for me,
I'm free!
今がその時 私の力を知り
限界を試して それを超えるの
正しいことも、間違ったことも、ルールもないわ 私は自由よ!
Let it go, let it go
I am one with the wind and sky
Let it go, let it go
You'll never see me cry
Here I stand
And here I'll stay
Let the storm rage on
もういいの、ありのまま
私は風になり空になる
気にしないの、ありのまま
もう私が泣くことはないわ 
私はここに立ってる
そしてここにいるの 
嵐よ吹き荒れなさい
My power flurries through the air into the ground
My soul is spiraling in frozen fractals all around
And one thought crystallizes like an icy blast
I'm never going back, the past is in the past
私の力は 空を舞い大地を揺るがして
魂は凍てつく図形となり渦を巻く
想いは氷の爆風のように結晶となって
もう二度と戻らないの、過去は過ぎ去ったのよ
Let it go, let it go
And I'll rise like the break of dawn
Let it go, let it go
That perfect girl is gone
Here I stand
In the light of day
Let the storm rage on
もういいの、ありのまま
私は新たな夜明けを迎える
気にしない、ありのまま 
理想の女の子なんてもういない 
私はここに立ってる
陽の光を浴びて
嵐よ吹き荒れなさい
The cold never bothered me anyway!
とにかくもう気にしないの!
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この歌詞の中空かいつまんであらすじをたどると、
Be the good girl you always have to be
Conceal, don't feel,
don't let them know
That perfect girl is gone
It's time to see what I can do
I'm free!
Couldn't keep it in
Let it go, let it go
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悩み(it)をどこかへやって(go)しまおう(let)という解釈もあるが、ここではそれは主な解釈として採らない。
(今まで抑圧されていた)本能的欲求・隠された力・本当の才能(it)を発揮させよう(let go)
Couldn't keep it in のitも同様
itはフロイトのドイツ語のes、ラテン語でid(本能的欲求)。エゴ(自我)やスーパーエゴ(超自我)と比較されるもの。
『人々は、自分が強力な原始的感情、強い欲望または憎しみの感情、野蛮な願望、圧倒するかにみえる欲望をもっていることを恐れねばならぬことはないのだ。これらは、飼いならすことのできる自然の原始的な力のようなものだからである。これらは大河のようなもので、この水を導いて発電所のダイナモを回転させる力になるのだ』 
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、両親が「良い子にして、他人に真実を隠せ」、と言われ、閉じこもり、歪んだ少女時代を送らなければならなかった状態がエルサの本質だった時代から、Let it goと、本能を開放する、という歌
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フロイトの性的抑圧モデル、親の命令から形成されるスーパーエゴが抑圧しているエス(本能)を、大人になって解き放つ物語。ここでは性的な意味合いだけではないものの、性的な意味は下敷きとしてはあるだろう。

男性の場合は、性的抑圧は大きくないと思うが、女性の場合には現代でも性的抑圧は大きい場合もある。また性にかぎらず、抑圧は多分女性の側に少し大きいかもしれない。
それを跳ね除けて、本能(it)をgoさせるというのである。

その点で成長物語である。

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ありのままの自分になろうというのでは意味が曖昧で
本当の自分を発揮しようというくらいの意味が Let it go だろうが
メロディーに乗るように歌詞を作るとなると難しいのだろう

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また、最初に何気なく聞いた時は、完全に躁状態の歌と思われた。

Let it go, let it go
Turn away and slam the door
I don'
t care
what they're going to say
Let the storm rage on.
The cold never bothered me anyway
No right, no wrong, no rules for me,
I'm free!
Let the storm rage on
というような流れは躁状態の表現だろう。
妄想的全能感である。

幻想的万能感に全身をくるまれたままで、大人になって、本能を発揮するというのは
気楽ないいお話である

例えば、セックスをして妊娠して子供を産んで育てるというストーリーでは
苦労はないとは言わないが、基本的に Let it go の状況であろう