約束された未来をつかみそこねた男は哀れである
しかしまた、約束された通りの未来をつかんだからといって何か楽しいとも思われない
それは当たり前の範囲である
意味があるとすれば
約束された以上の未来をつかみとることであるが
それは誰にとっても難しく
約束された未来が大きければ大きいだけ
それ以上の達成は困難になる
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話の次元を下げて、みんなが知っている名前を出して言うならば
総理大臣の座を約束された人たちがいて
たとえば加藤紘一、河野洋平、鳩山邦夫などである
おとなしく順番待ちしていれば総理総裁になれたはずである
しかしうまく行かなかった
ただ単におとなしく順番を待つということにさえ失敗しているのである
もちろん、政治家として、また人間として、総理総裁が最終目的ではないだろう
しかし彼らには自民党総理総裁が約束された未来だった
しかし彼らはそれぞれに、約束された未来以上のものになりたいと決意し、
しかし約束されたものにも届かない現実になった
そこに何を読み取ればいいのだろう