細胞リセット抑制物質・リセット促進物質

細胞接合と幼若化でいえば
たとえば怪我をした時に自然に骨がくっついたり皮膚が再生されたりするのは
細胞が乾燥する、普段とは違うphになる、大量の血液が流れる、などもあるだろうが
隣同士くっついていた細胞が存在しなくなることが大きな要素だろうと思う

隣の細胞が生きて存在することが、細胞の幼若化を阻止するのだろうということは
メカニズムとして合理的である
そして隣の細胞がなくなってしまった場合、幼若化抑制の要素がなくなったわけだから幼若化して
ある程度の多能性を帯びて、当面その近辺で必要な細胞に分化し始めるのだろう

隣の細胞から何かが出ているのだろう
健全な細胞の細胞膜そのものは破れたりしていないので
細胞膜で外界の変化を感知しているはずである
つまり隣の細胞から、幼若化阻止因子を供給されていて、それがむだな細胞増殖とかを防いでいるのだろう

この辺りから言えば、原則、細胞は孤独になると多能化や万能化の傾向に向かうのだろう

細胞の分化をリセットして多能性や万能性を再獲得させることは
細胞膜を破らずに、細胞膜の外部から、何かの刺激を加える、または取り除くことで出来るのだろうとは思う
たぶん、何かの要素を取り除くと考えたほうがいいのだろうが、完全に孤立させると、それはそれで厳しすぎる条件なのだろう

走っていたら転んで、骨を折って、川を擦りむいた、という状況で
生体は再生を始める
しかしその場合、骨折した部分から毛が生えてくるとか胃や小腸が出来るということはないので
完全リセットではないことも分かる

だから、細胞膜の外部からの操作でリセットするという場合、完全リセットではなく、途中までのリセットというケースが多くなるのだろうと思う

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怪我をした時に
血流が悪いと再生が悪いということは容易に考えられる
それは栄養の問題でもあるだろうが
血液中に多能性のある細胞が含まれていて、体内で必要に応じて分化しているのではないかという予測も昔からあった
その成分の一部が脾臓に由来しているのではないかということも考えられていた

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その他に、可能性としては、細胞が破壊されるときに、細胞内物質が周囲の細胞の外壁に作用して、
それが信号になって、リセットが進行すると考えてもいいのかもしれない

通常ならば細胞内にしかないはずの物質が
細胞外から細胞壁に働きかけるとすれば、
近隣の細胞が破壊されたという信号であって、
それは早い修復を必要とすると解釈されて、
リセットが進行する

しかしどの程度リセットされればいいかは
場合によって異なる
途中までのリセットが発生していると大変有利だろうと思う