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誰も「歳を取らなくなった」に関連する現象としては、例えば以下が連想される。
・30~40代の女性達の、少女のようなかわいらしさの追求
・男性オタク達の、終わりなき思春期、終わりなき文化祭
・“友達親子”のような、壮年期というより思春期モデルを踏襲した親子関係
・親の庇護から出ることなく、子どものロールモデルを引き受け続ける子
・引退せずにいつまでも働き続ける団塊世代
いつまでも老年期にギアチェンジしない壮年期、いつまでも壮年期を迎えない思春期、そして思春期すら持て余して幼い万能感に退行せざるを得ない人達…。こうした人達をあちこちで見かけるにつけても、今日日、「歳の取り方」が分からなくなっている人達や、分かりたくない人達というのが沢山いる、と推定される。
こういった現在の状況を、『誰もが自由なライフスタイルを選択できるようになった結果としての福音』と主張する人も、いるかもしれないし、そういう主張が一定の説得力を有しているというのも事実には違いない。
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「歳の取り方」が分からなくなった社会