精神障害で退職した人向け、復職訓練や職場を紹介 新宿
うつ病などの精神障害で仕事を辞めたり休職したりしている人たちの再就職先探しや職場復帰を助けようと、就労移行支援事業所「リエンゲージメント」が8月、新宿区にオープンした。支援の手が届きにくい中小企業の従業員がターゲット。世帯の年収300万円以下だと無料でカウンセリングやトレーニングを受けることができる。
定員は20人。精神障害のある人のうち就業経験がある人が対象だ。症状などに合わせて3カ月~2年間のケアやトレーニングコースを受講する。利用者は精神科や心療内科に通院しながらメンタルトレーニングやカウンセリングを受け、症状が回復すれば再就職や職場復帰に向けて同事業所からの職場の紹介や職場体験もある。
就職後も、スタッフらが職場訪問をするなどして利用者の相談を受け付け、手助けする。
同事業所の本田勝人代表は「中小企業の従業員らはうつ病などになると辞めざるを得ないことが多く、泣き寝入りだった」と説明する。企業が雇うべき「障害者」の範囲を精神障害者に広げる改正障害者雇用促進法が6月に成立し、5年後に施行される。
8月中に利用者を募集し、9月からコースを始める。年収300万円以下の条件を満たさなくても、1日最大約800円で利用できる。