いろんな宿題はあるのだが、締め切りがない限り、完成はしないだろう
宿題が終わる前に人生が終わる
あるいは知的活動が終わる、のだろうと思う
天気予報で明日は本格的な寒さです、冬のコートでおでかけ下さいと言っていたので、
ダウンを着て家を出た
たしかに寒いような気がする
でも着込んでいるので特に寒さは感じない
冬になると景色が綺麗だ
朝陽が樹々を横から照らすからだろうか
冬の朝は夏に比べて空気が澄んでいるからだろうか
(中国では暖房のせいでPM2.5が増えてしまうと言っていた)
住んでいるアパートの玄関の脇に、朝歩いて行くと、額縁で切り取ったように、逆光で樹々が見える窓がある
この場合の逆光はどうしてこんなに綺麗なんだろう
桜の木などは紅葉が次第に進んでいる
しかし全体としてはまだこれから紅葉のようだ
散歩している時にカメラを持っていると
景色がずっと美しく見える
ただ歩いているときは、目は、周囲に危険がないかどうかを検知しているだけなんだろう
カメラを持っているときは、被写体として価値があるかどうか見ているのだろう
普段の景色が突然美しいものになる瞬間がある
ビデオで撮影してもこの美しさに肉薄することはできないのではないかと思う
一瞬だけが、美の手がかりとして残されると、そこから見ている側が、情報を補完して、美を完成させるのだろう
樹々や花や富士山は動かないのだからビデオで撮影したとしても、
動くのは撮影者の側だけだ
子供の頃、カメラを手にして、ふるさとの雪景色を見て、とても美しいことを発見した記憶がある
普段見慣れているものであるが、くっきりと存在の輪郭を出現させて、私を驚かせた