2011年の福島原発事故をきっかけに、脱原発へ大きく舵を切ったドイツ 原子力を推進する自民党が大勝した日本 日本人にとっては、原子力のリスクに関する議論よりも、「経済」の方が重要 ドイツでは環境政党である緑の党が15%の支持率を獲得し、キリスト教民主・社会同盟(CDU ・CSU)、社会民主党(SPD)に次ぐ第3の政党となっている。 日本では緑の風は敗北し解党した。 ドイツ経済にとって、アジアはヨーロッパを上回る重要性を持ちつつある。ある大手企業の社長は、最近のインタビューで「ヨーロッパ経済が落ち

2011年の福島原発事故をきっかけに、脱原発へ大きく舵を切ったドイツ
原子力を推進する自民党が大勝した日本
日本人にとっては、原子力のリスクに関する議論よりも、「経済」の方が重要
ドイツでは環境政党である緑の党が15%の支持率を獲得し、キリスト教民主・社会同盟(CDU ・CSU)、社会民主党(SPD)に次ぐ第3の政党となっている。
日本では緑の風は敗北し解党した。
ドイツ経済にとって、アジアはヨーロッパを上回る重要性を持ちつつある。ある大手企業の社長は、最近のインタビューで「ヨーロッパ経済が落ち込むよりも、アジア経済が落ち込むことの方が、当社にとってはるかに大きな問題だ」と語っている。
トロイカは、欧州委員会やIMFが設定した目標どおりにギリシャ政府が公的債務残高などを減らすことを条件に融資を行ってきた。だが、ギリシャ政府はこれまで、トロイカに対して行った約束をことごとく破っている。
「フランスは核爆弾を持っており、ドイツはマルクを持っている」
ドイツの急浮上は、フランスの凋落とも関係がある。フランスは、ドイツとともにユーロ導入を積極的に推進してきた両輪の1つである。しかしフランスが、2年前から深刻な不況と低い成長率、高い失業率に苦しむようになり、オランド大統領の支持率が急落してからは、ドイツはEUのリーダー国家としての立場を独占するようになった。
しかもドイツ経済のエンジンは、ユーロ危機にもかかわらずフル回転している。貿易黒字を年々拡大。失業率も統一以来最低の水準に引き下げるなど、欧州で「独り勝ち」の状態にある。