http://mitani.cs.tsukuba.ac.jp/ori_revo/
折紙は1枚の紙があれば誰でも楽しめる手軽な遊戯として、世界中で親しまれています。折紙には古くから伝わる伝承的な折り方が数多くある一方で、近年では数学的な側面からの研究が盛んに行われるようになってきています。その結果として、数十年前には見られなかった複雑な作品が作られるようになってきました。折りの数理に関しては、「幾何的な折りアルゴリズム -リンケージ・折り紙・多面体(エリック・D. ドメイン, ジョセフ・オルーク著, 上原隆平訳,近代科学社)」、「Origami Design Secrets (Robert J. Lang著,A K Peters/CRC Press)」などに、近年の研究の成果をみることができます。
特に最近ではコンピュータの普及に伴い、折紙の設計を行うためのソフトウェアもいくつか登場しています(末尾の「関連ページへのリンク」を参照ください)。 現在においても、多くの折紙愛好家の手によって、1枚の紙で形を作るための新しい方法の探求が行われています。
私自身も、先人の方々の手によって編みだされた技術の巧妙さに感銘を受け、折紙の世界に足を踏み入れることになりました。ここで公開しているソフトウェアは、コンピュータを使うからこそ実現可能な、新しい形を作りだすことを目的に開発されたものです。作りだされる形は回転体をベースとした形に限定されます。
この形は、既存の菓子箱に見られる形や、PolyPouchesと名付けられたChris K. Palmer氏の作品群、Jeannine Mosely氏のOrigami Bud、Robert J. Lang氏のRimpotなど、過去に発表された多くの作品の形を包含します。これまでに新しい形を発見されてきた、このような先駆者の方々に敬意を払います。本ソフトウェアを使った試行錯誤を通して、幾何的な美しい形の再発見、および新発見ができることでしょう。
上の写真は、このアプリケーションを使って設計した作品の例です。 これら以外の作品を多数Flickrのページで公開しています。
ORI-REVO は立体的な折紙の設計支援ツールです。
非営利目的の個人使用の範囲で、自由にお使いいただけます。