気分には薬剤
行動療法
認知療法
対人関係療法
とそれぞれのレベルで治療法が用意されていて
薬物療法、行動療法、認知療法にはそれぞれの理論があり
お互いにお互いを無視している感じはある
対人関係療法は自分で自分には理論がないと宣言している珍しい治療法である
認知行動療法と一括りにするのでは理論の背景が無視されてしまうような気もするが
実際の臨床の場では理論と言うよりは
治療法のセットが有るだけという認識も強いと思うので
それはそれでいいし、理論がなければ治療ができないわけでもない
理論なんて時代によってすぐに変わるのだから
そんなものにこだわるのも実りが少ない
認知行動療法と一括りにしているのだから
認知行動対人関係療法とさらに一括りにする日も近いのではないかと思う
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さて、気分と行動と認知と対人関係を並べて考えてどれがどのように関係しているのかを考えて
分からないことのほうが多い
分からないけれども、
経験によれば、どれか一つを変えていけば、他のものも連動して変わることがよくあるということは言えると思う
対人関係を変えれば
認知と行動と気分が変わる可能性がある
認知を変えれば、(あるいは柔軟にすれば)
対人関係と行動と気分が変わる可能性がある
気分と行動についても同様
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脳を中心に考えると
自律神経系を介して気分を表出し(これは測定可能である)
運動神経を通して行動を表出し(これは測定可能である)
自律神経系と運動神経を介して対人関係を表出している(これは測定可能である)
気分と行動と対人関係をどのように認識しているかが認知である(これは簡単に測定はできない)
こう考えてくると
認知は変更しにくい
行動と対人関係は変更しやすい
気分は自律神経系のものと考えると変更しにくい
ということになると思う
こんな感じで考えると
運動神経を介する行動と対人関係がコントロールしやすい
気分はコントロールしにくいし
認知は脳そのものなのでコントロールはむつかしい
脳が脳をコントロールするには
メタ認知が必要ということになるだろう
だから認知療法はメタ認知療法になる必用がある