“「遅刻」というものについて、時間軸を過去にたどって眺めてみると、せいぜいここ百数十年程度しか存在していない、極めて新しい観念であることがわかります。つまり、時計などという反自然的で機械的なものに人間が束縛されるようになって登場した、まったく人為的な事態が「遅刻」なのです。  ですから、大自然由来の「心」=「身体」にしてみれば、機械の時間に合わせて季節も体調も関係なしに起きなければならないことなど、不自然極まりないことであり、やりたくないに決まっているわけです。それを、社会化された「頭」の命令にいつも無理

“「遅刻」というものについて、時間軸を過去にたどって眺めてみると、せいぜいここ百数十年程度しか存在していない、極めて新しい観念であることがわかります。つまり、時計などという反自然的で機械的なものに人間が束縛されるようになって登場した、まったく人為的な事態が「遅刻」なのです。  ですから、大自然由来の「心」=「身体」にしてみれば、機械の時間に合わせて季節も体調も関係なしに起きなければならないことなど、不自然極まりないことであり、やりたくないに決まっているわけです。それを、社会化された「頭」の命令にいつも無理に従わされて、いやいや毎朝起きているのが現代人の実状なのです。”
— 「ウツ」の人が遅刻や無断欠勤を繰り返すのは、責任感が足りないから? ――「うつ」にまつわる誤解