“ ちなみに、店員を人間扱いしない人たちで、いちばん多いのは、金持ってそうなおっさんです。あれはほんとひどい。次いで50歳とか60歳とかのじーさん。もうねー、仕事しててひしひしと感じるんですよね。「しょせんコンビニのバイト風情が」っていうの。店長でやってたって一緒です。完全に見下してるのよくわかる。
コンビニのバイトとか、警備員とか、そういう仕事を「下層民のやることだ」と思ってる層は一定数、かならず存在する。そういう人たちにしてみれば「社会の下層で働いてるおまえらに、俺ら商品買うことによって金分け与えてやってんだから感謝しろ。ちゃんと働いてあたりまえだ。使えねえのとかはまじクズ」っていう思考法がある。極論すりゃ、ですがね。そして、俺はここを強調しときたいですが、店員が「店員」として以外の存在のしかたを許されていない都会ほど、この傾向は強まる。店を離れたらもう会うことのない他人ですから。いま俺が店やってるような田舎では、その傾向がずいぶんと弱くなるのです。店員っつったって、知り合いの知り合いくらいには含まれちまいますから。”
客が悪い、店員が悪い、世のなかが悪い