子宮頸がんワクチンについて、国は接種を積極的にはすすめない

子宮頸がんワクチンについて、国は接種を積極的にはすすめない

こういう言い方をするものか

「国がきちんとしてほしい」という、いつものセリフが出そうだ

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アメリカのFDAもいくつか認可のミスはしているし
日本政府だけが水際で阻止するというのも、土台、無理な話だ

今後のTPP後の世界では、こういう場合、
アメリカと違う基準で、ワクチンが認可されなかったなどということになると、
訴訟になり、国が負けて、外国企業に賠償金を支払うことになるのかもしれない

そうなると企業は実質的にアメリカFDAだけに入念に働きかけて認可を勝ち取ればいいので
楽なのかもしれない

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ワクチン接種がADEM(急性散在性脳脊髄炎)のリスクになるのは、HPVワクチンに限らず明らかと言われていて
そのリスクと、子宮頸がんを回避できるベネフィットを比較しないといけないのだが
その計量はなかなか難しい
30年後の子宮頸がんと数カ月後のADEM(急性散在性脳脊髄炎)の比較といってもどうすればいいものか

日本で初めて使ったワクチンでもないから、諸外国でのデータも先行して蓄積されており、
そのうえで、一本8万円で三回接種、公費負担ありと決められた

問題だとされているヒトパピローマウィルスは子宮頸がんの他に
尖圭コンジローマ、口腔癌(こうくうがん)や舌癌(ぜつがん)などにも関与する。
ただし頭頸部癌はタバコと飲酒が主原因であるが。

免疫系はどうかというと、子宮では、精子という異物を受け入れ、しかも胎児という免疫的異物を育てる関係もあり、
免疫が完全でも困るという事情はある。

抗精子抗体は、体の免疫機能が精子を敵だと判断して殺してしまう。だから免疫が完全すぎても困ることになる。

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リスクとベネフィットでいえば、どの人たちが副反応で被害をうけるかの予測はまだできないようだが
どの人たちにベネフィットがあるかはある程度明らかにされている。

国はベネフィットのない人たちには積極的にはすすめないが、
ある行動パターンの人たちには、ベネフィットがあるはずですよとい言いたいらしい
しかしながら役人としてはなかなか言いにくいことではある

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そんなこんなで、言いにくいこともあり、役人の保身もあり、許認可のいろいろもあり、
さらにはワクチン業界のいろいろもあり、反発から自分を防御しようとして更に反発されるなんていうのも困るらしい

そのあたりは、先日の日本プロ野球コミッショナーの弁明を見て
国民は色々と印象深く勉強したばかりである

その連想が強いので、またかとため息をついている

毎月のように反発係数の計測をしてその数字も明らかにされているのに
飛ぶボールになっていたことは知らなかったと言うし
知らないなら知らないで問題だろうと思うが
不祥事とは思っていないと言い張るし

あーあと思っていたら、今度は子宮頸がんワクチンで、マスコミで問題が報道されているようで、
因果関係ははっきりしないが、
国は接種を積極的にはすすめない
なんて言われたら、国民としては、
慎重に検討して、是非しなければならないと判断したから、多額の費用を投入することに決めたのではないか、
簡単に撤回するようなことなのか、
そもそもこのような被害が出ることは予想していたことなのか、予想していなかったことなのか。
ここに不透明さがある。

予想していて、医学的には普通に起こることなのだというならばそう説明すればいいのだし、
医学的には予想外のことで、ここはいったん、白紙に戻して、検討が必要であるということならば、そのように言えばいい

後者ならば、「接種を積極的にはすすめない」などという言い方ではなく
因果関係が明確になるまで接種を中止すると明確に打ち出すべきだろう

そのようには言わないのにはどんな理由があるのだろうと
プロ野球コミッショナーの顔など思い浮かべてまた議論が盛り上がるのだろう