“ 「えーと、生ビール8つとウーロン茶ふたつお願いします。」 良くあるシチュエーションですよね。 賑やかに談笑し、料理のメニューなどを見ながら数分待つと、 「生ビールお待たせしました。生のお客さまはどちらさまでしょうか?」 と8杯のビールが配られます。 そして、 そして、2杯のウーロン茶が微妙に来ない。 ほんの数分なのでしょうが、ウーロン茶が来るまでの数分、 「どうぞどうぞ、先に乾杯なさってください。」とウーロン茶組が 言えば「いえいえ、もう来るでしょう。」と

「えーと、生ビール8つとウーロン茶ふたつお願いします。」
良くあるシチュエーションですよね。
賑やかに談笑し、料理のメニューなどを見ながら数分待つと、
「生ビールお待たせしました。生のお客さまはどちらさまでしょうか?」
と8杯のビールが配られます。
そして、
そして、2杯のウーロン茶が微妙に来ない。
ほんの数分なのでしょうが、ウーロン茶が来るまでの数分、
「どうぞどうぞ、先に乾杯なさってください。」とウーロン茶組が
言えば「いえいえ、もう来るでしょう。」と生ビール組。
談笑していたはずが、なぜか無言になり、
ビールの泡だけが消えて行く。
「ウーロン茶、お待たせしました!」
と元気よく言われて、
残る2杯が到着した時には、生ビールの泡は消えてなくなり、
なんとなく、嫌な雰囲気が。
私、思うんです。
どうしてウーロン茶を先に持ってこないのかなあ、と。
ウーロン茶には泡がないのですから、
まずウーロン茶を2杯持参してから、
生ビールを8杯持参すれば
即乾杯できますし、
仮に乾杯までに要した時間が同じでも
「待たされている」意識がないと思うのです。
私はこれも立派な「おもてなし」だと考えます。
大切なことをもう一度書きます。
接客のスキルだけではなく、
気配りと言うものが本当の意味での
「お客さま想い」に根差しているかどうか、
ビールの泡が消えつつ、
会話も途切れてしまっている空間には、
従業員さんや仲居さんは立ち会っていません。
だからこそ、自分がいないその空間で
何が起きているかを「察する」クセを付けて頂きたいと、
そんなお話をいくつかさせて頂きました。
接客や接遇のスキルはとても大切ですが、
その前提にある「おもてなしへの考え方」が重要です。