ゲノムの80%に機能あり 国際チームが解明
6日付のネイチャーなど3科学誌に計30本の論文が掲載される。
147種類の細胞のゲノム解析を通じ、タンパク質をつくる遺伝子を働かせるスイッチの役割をどの部分が果たしているのか、役割は細胞の種類によってどう違うのかなどを明らかにした。スイッチに起きる異変を調べ、病気の成り立ちを明らかにするといった研究が進むと期待される。
米国立衛生研究所(NIH)が主導するこの計画は、ゲノムを構成する約30億の塩基の並び方を明らかにするヒトゲノム計画が完了した2003年、その配列が何を意味するのか調べようと始まった。体内で起きるさまざまな現象の元になるタンパク質の設計図に相当する部分はゲノムのわずか約2%で、残りの多くは機能が未解明だった。
理研オミックス基盤研究領域のチームは、独自に開発した遺伝子解析技術を駆使し、機能の解明に貢献した。