躁うつと不安の関係

躁うつと不安の関係についてはいろいろと議論がある

不安の回路というものは言われていて
その暴走とか間違ってスイッチが入るとかも言われている

自分が躁うつ病になったとして当然不安になるが
その不安とは別に、躁うつ病の経過の中で病的不安が発生するのかという問題はある

Krainesによる気分曲線を参考にしてみると
単極性にしても双極性にしても正常からうつヘの過渡期、また躁状態からうつ状態への過渡期に
不安定な時期があり
それを不安焦燥状態と名付けるべきなのか、躁うつ病ならば混合状態と名付けるべきなのか、
問題がある

加藤敏氏はKrainesのグラフに注釈を付け加えて、
不安・焦燥優位型または混合状態と書いている
このあたりは良いヒントになるのではないかと思う

ーー
不安生障害の分類の中に
パニック障害、アゴラフォビアあり・なし
GAD
SAD
OCDなどがあって
お互いにどのような関係にあるものか
不安といってもどのような性質のものであるのか
はっきりしない

抗不安薬やSSRI、SNRIが効くだろうといえばそうなのではあるが
どこに効いているものなのかはっきりしたものではない

ーーー
        場面依存+            場面依存-

強い不安  アゴラフォビアありPD    アゴラフォビアなしPD

弱い不安  GAD                            SAD

というような分類

ーーー
正常からうつ、躁状態からうつ、うつから正常、うつから躁状態、その途中で不安・焦燥が見られる

このことをどう説明できるだろうか

ひいては不安焦燥とは何か

ーーー
不安は未来に属するし、学習に属するだろうと思う

記憶がなければ不安もないだろうと観察される
記憶がなくても恐怖はあると思う

強迫性障害の場合の不安は性質としてPD,GAD,SADと同じ系統のものなのだろうか、
疑問がある

ーーー
学習性、記憶性のものであれば、
脱学習によって解決できそうな気もする

ーーー
学習には強い学習と弱い学習があり、中間にさまざまな程度がある
一番強いものは一生に一度限りの学習で
人生最初の刷り込みなどがそれにあたる

人生の適切な時期に適切な学習がされるようにプログラムされているのだが
何かの事情でそれがうまく行かず
時に適さない強い学習が起こった場合に
訂正しにくい強い不安が生じるように考えている

この系列の説明でPA,SAD,OCDなどは説明できそうである

しかしこうした系列の話と
Krainesによる気分曲線に注釈として描かれた不安焦燥とが
どのように関係しているのかよく分からない

一つのヒントはGADと気分変調症(ディスチミア)が類縁のもので
むかしはまとめて神経症性うつ病または抑うつ神経症と呼ばれていたことだ

神経症性というのだから確かに学習性のものに違いにない
そして抑うつと関係がありそうである

ーーー
その先、よく分からない