心理面接の場合、
視覚情報と聴覚情報を刻々に統合して判断しているのであるが
そうするとどうしても資格情報に引きずられるので
ときどき視覚情報の関与を弱めるほうがいいことがある
また聴覚情報も、
極端に言えば、活字に変換できる言語情報と、
活字に変換できない、音声の微妙で豊かな情報がある
意味がダイレクトに発生するのは活字に変換できる部分であるが
それはまた、チェックシートで「あなたは・・・・ですか」に
まるばつをつけてもらうのと大して変わりはない
また何かのマニュアルを見てそのままを話し
それをカルテに書いて、結局マニュアルの写本ができたりするのは
何の意味があるのだろう
その時その人はどのように語ったのか
そこを生々しくとらえる必要があるだろう
いま、診察室で起こっていること、それが我々にとって一次情報である
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視覚情報も、ビデオやカメラでとらえられる部分もあるが
(誤解を恐れずに言うと)そういった機会には映らない何かの要素があって
それを強く感じることはあるのであって
そのようなものも大切だと思う