「局幹部はみんな顔面蒼白でしたよ。番組終了後、4月人事で交代するプロデューサーやスタッフ、コメンテーターの恵村順一郎さんらを囲んだ送別会があったんですが、重要な関係者が顔を見せない。もちろん古賀さんも来ない。別室に呼ばれて“事情聴取”を受けていたんです」

「局幹部はみんな顔面蒼白でしたよ。番組終了後、4月人事で交代するプロデューサーやスタッフ、コメンテーターの恵村順一郎さんらを囲んだ送別会があったんですが、重要な関係者が顔を見せない。もちろん古賀さんも来ない。別室に呼ばれて“事情聴取”を受けていたんです」
 古賀氏はそこで「ニュースと関係ないことを話しては困る」「なんで事前に言ってくれなかったのか」などとなじられたという。だが、ここには古賀氏の深謀遠慮があった。というのも、前回「I am not ABE」とやったときは事前にスタッフにも相談し、フリップもつくってもらっていた。ところがオンエア後、首相官邸から抗議を受けたことで現場スタッフは上層部から「何で止めなかったんだ」と責められた。そこで今回は誰にも言わず、自前のフリップを用意して本番に臨んだ。これで、末端の責任が問われることはなくなった。
 古賀氏がここまでやらなければならなかったのには訳があった。親しい知人はこう打ち明ける。
「古賀さんのターゲットはズバリ菅官房長官です。番組中も何度も何度も繰り返し、菅さんの名前を口にしていたでしょ。菅さんは本気で古賀さんを潰そうと、裏で相当なことをやっていた。古賀さんだけではありません。安倍政権に批判的なコメンテーターを個人攻撃したり、逆に懐柔したりが目に余るようになってきた。一方、古賀さんの話によれば、テレ朝に対しても『(古賀氏の発言は)放送法違反に当たるかもしれない』と、免許取り消しをほのめかしながらプレッシャーをかけてきたと言うんです。これはもう看過できない。古賀さんはこう言っていました。『テレ朝には申し訳ないけど、ここで私が沈黙したら言論が権力に屈することになる。古舘さんら番組関係者は相談もなくいきなり言い出したので、私に裏切られたと思っているかもしれないが、時間が経てば理解してくれるはず』と。あれはいわば宣戦布告。戦いはこれからですよ」